第5章 ♑愛されたがりの愛し方(黒尾鉄朗)クロの日 完結
「大変な事ってなんだ!?」
「ナナが話聞いてるから
大丈夫だとは思いますが…
一人になって思い詰めたら
最悪…」
チラリと重い瞼の目が
俺を見上げる
「最悪なんてあってたまるか!」
赤葦の言葉を遮って
姫凪に電話を掛けるも
耳に届くのはコール音だけ
「スマン!家行く!
玄関ぶっ壊してでも
姫凪を大変な事から守んなきゃな!」
「ハイハイ…って!
壊したら普通に捕まりますから!
ナナと解散して
帰ってくるの待ちましょうか?
俺もそうしますから」
突入を阻止され
渋々了解して店から出た