第4章 *敬語系男子【赤葦京治】
「んっ、ふぁっ…ちょっとまっ…っ」
ちょっと待って、と言おうとした声も掻き消される。
息する暇も与えてくれないくらいの長いキスと、彼の少しだけ強引なキスに私は身を任せるしかない。
…我慢、していたのかな。よく分からないけど。
赤葦は優しいから。…でも、
「んっ…っ!!」
激しさに慣れてないせいで、なかなか答えられない。
キスと彼にされるがまま、溺れていくだけだ。
でも愛されてる感じがして、すごく幸せで…
私は赤葦の首に手を回した。
…もっとキスして。
もっと、もっとって、言ってるみたいに。
「…いつもはそんなこと、しないくせに」
そう呟いた赤葦はひょいっと私を持ち上げ、ベッドにおろした。
落とされたわけでなく、優しく。
…あぁ、そんなところもズルイ。