第4章 *敬語系男子【赤葦京治】
どうも赤葦には、バカップル的いちゃつきは嫌らしい。本人に聞いていないのでおそらくだけど。
仕方なく離れると赤葦は全力で私から目をそらして、「死ぬかと思った…」と呟いた。
それはどう意味よ、赤葦くん。私の体重が重すぎてとかだったらさすがの私も怒っちゃうからね?
私は赤葦に抱きつきたいのに、赤葦は離れたがる。
その感じがなんだか悲しい。
付き合ってるのにな、なんで嫌なんだろう。
「…赤葦、私にくっつかれるの嫌だ?」
「……は?」
呆れたような顔をして、黙ってしまう赤葦。
なんでそんな顔するの、全然理解できない。
「…シホ、ここ俺の家。分かってる?」
そんなこと言われなくても分かってる。
「……学校とかだったら抑えられるけど、さすがに後ろにベッドっていう状況だったら抑えられないでしょ」
「……はい?」
何をだよ、分かんないわ。
分かりやすく言ってほしい。
ちんぷんかんぷんな私の頭にはきっと、ハテナがたくさん飛んでいるだろう。