第4章 *敬語系男子【赤葦京治】
どうしようどうしようどうしよう。
赤葦の敬語すごくいい。
もうなんかすごく可愛いし、なんていうかこう…っ
「めっちゃ萌える!!」
「いやだから、萌えるのはやめてください」
ぎゅううと赤葦を抱きしめる力を強めると、赤葦は私を引き剥がそうとする。
けど、全力ではないため私は離れないし赤葦も本気で剥がす気ではないのだろう。
力の差だったら赤葦の方が圧倒的に上だけど、加減してくれてるのだと思う。
「赤葦、もっと話してもっと」
「…その前に離れましょうか、一旦。これじゃあ身動き取れない…んですけど」
たまに敬語を忘れるらしく、ぎこちない感じで返ってくる。
それもかなり面白い。
赤葦は基本私のこの変なテンションにも対応してくれるし、つっこんでくれるし…。すごい優しいと思う。
…だけど、ずっと抱きついているのは許してくれないらしい。
「…あ〜っもう!離れて!!」
「え、なんでそんな逃げるの??」
確かに今までこんなに赤葦に抱きついていたことはないけど、今日はすごく逃げる。
まぁ、私たちいちゃいちゃとかしたことないけどさ…。
だからこそたまには良くない?って思うんだけど。