第4章 *敬語系男子【赤葦京治】
もう、斯くなる上は。
「なんでも言うこと聞くから!!」
「……なんでも?」
赤葦はニコッと笑う。
だってこのぐらいしなきゃやってくれないと思ったのだ。
うん、そう思ったから言ったのに。
赤葦の笑顔があまりにも怪しいから、少しやってしまった気もする…。
でもわざと敬語を使って話すのは恥ずかしいらしく、少しためらう姿も私にとっては可愛らしいだけ。
もう、赤葦本当可愛い…。
「だめかな、」
「……1日だけですよ?」
ぞくっ。
赤葦は諦めたのか、敬語をいきなり使ってきた。
やっぱり良い。
赤葦の使う敬語、めっちゃ良い!
なんていうか本当にゾクゾクしちゃう感じ。
赤葦なのに、いつもの赤葦じゃないからなんかすごい新鮮…っ。
「赤葦ーー!」
「…っ、やめてくださいよシホさん」
私は勢い余って赤葦に抱きつくと、赤葦はビックリしながらもちゃんと私のことを受け止めてくれる。
…ちなみにここは赤葦の家だ。