第3章 ♢少女漫画以上のことを【月島蛍】
月島くんに数学の問題を教えてもらうこと15分。
たまに月島くんのため息が聞こえたりしたけど、なんとか解き終わることに成功した。
良かった、1人でやってたら何分かかってたことか。
「月島くん出来たよ!めっちゃ分かりやすかった」
「それは良かったね」
少しひねくれた言い方だったけど、月島くん少し笑ってる。
うっ、ちょっとそれには弱いかも。
「前田さんって頭の中、お花畑そうだよね」
「えっ、なんで」
「恋したいなぁ〜とか言ってるの聞いたから」
「聞いてたの!?」
月島くんはニヤッと笑う。
からかわれてる、絶対からかわれてるこれ。
「ツッキーはドSだよ〜」なんて笑う山口くんの言葉を今理解した気がする。
すごい、山口くんの情報と月島くんが重なってくる。
「なんていうか少女漫画とか読むとさ、いいなぁって思うんだよ」
「へぇ、例えば?」
例えば!?