第3章 ♢少女漫画以上のことを【月島蛍】
そのまま月島くんは私の前の席に座った。
私の机の物を見ているけど、月島くんは何をしに教室に戻ってきたんだろう。
「月島くん部活は?」
「今日、先生がなんか用事あるみたいで少し早く終わった」
「そうなんだ」
あれか、先生がいないと部活出来ないからか。
なんか万が一怪我した時とか。
部活勢、大変だなぁ。
「あ、ねぇ月島くん。数学の宿題教えて!」
月島くんは頭がいい。
そんなことを山口くんが自慢げに話していたのを思い出す。
さっき解けない問題があって苦労してたんだ。
この際だから月島くんに教えてもらおう!
「別にいいよ」
「本当!ありがとー!」
でも月島くんの目を見ると一瞬でそらされてしまった。
あれ、なんでだろう。
っていうか月島くん優しいんだ、よかった。