第2章 ♢キスしてください【影山飛雄】
飛雄の熱が私にまで移って熱い。
溶けてしまいそうだ。
「どうすりゃいいんだこれ………」
そう飛雄は呟くけど、それは言っちゃいけないやつじゃないか??
彼にとって不慣れなことなのは分かるけど、ちょっと可愛すぎる。
私は容赦なく抱きしめる力を強くする。
「…っ、なんだよお前……」
そう言って飛雄はぎこちなく私の腰に手を回した。
そして優しく抱きしめる。
…すっごく安心する。
時間が止まってほしいと思うくらい、ずっとここに居たい。
「…っ、」
飛雄は私の頭を優しく撫でた。
不器用なりの彼の優しさ。
手、大きいなぁ。
昔はこんなに大きくなかったのに。