第2章 ♢キスしてください【影山飛雄】
あーー、抱きつきたい。
もうどうしようもないくらいに甘えたい。
そろそろ付き合ってるんだし、いいよね。
いいよね、飛雄?
「飛雄ーーー!!」
「おわっ!!」
我慢出来なくなって、勢いよく飛雄に飛びついた。
私より身長20センチは高いから、
小さいほうでない私もすっぽり収まる。
意外とがっしりしてる。
筋肉結構ついてるよなぁ、この体。
抱きつきながらそんなことを思う。
「ちょ、待てシホ……っ!」
そう言われて飛雄の顔を見上げると、
さっきよりの真っ赤な顔をしていた。
…体が熱い。
でもこれ、私の熱じゃない。