第2章 ♢キスしてください【影山飛雄】
はぁ…と深くため息をついて、近くに置いてあったスマホに手を伸ばす。
なんとなく写真フォルダを開いて見ると、中学生の時に撮った飛雄の寝顔の写真が出てきた。
お気に入りにしてるからすぐ見つかる。
待ち受けにしようかな、これ。なかなか可愛いんだけど。
高校は違うからもうこんなこと出来ないし、授業中眠ってしまう彼のことも見れない。
「…せめて会いたいんだけどな」
彼女だから、とかそんなことじゃなくて、
好きだから会いたい。
顔を見て話したいって思うのに上手くいかない。
高校違うって不便だな…。
「LINE、してみようかな」
そう思ってLINEを開いたものの、なんて送ればいいか分からない。
あいつ、スマホ見るかな。
なんて送ればいいのかな。