第11章 *アルコールと冬【北信介】
そんな彼が愛しくて愛しくてたまらない。
「んあっ、あっ、」
彼は指をゆっくり中に入れ、少しずつ動かす。
ぐっと奥まで入ると快感で声が思わず溢れる。でも私とこんなことをしながら少しだけ顔を赤らめる彼を見られるのは幸せで。
「顔、赤いですね」
「…こればっかりは日頃から練習できへんしな」
「たしかに、」
「痛かったら、言ってな」
そう言って自身のものを当て、ゆっくり挿れる。ずんっと感じる違和感に少しだけ痛みを感じた。
でも、顔を上げれば北さんの余裕のなさそうな顔があって、こんな人と付き合えるなんてなんて幸せなんだろうと思った。
「…北さん、
大好きです。今日は北さんの好きにしてください」
そう言って北さんの目を見つめ、笑うと、北さんも優しく微笑み、
「ほんま、敵わんわ。シホはずるいな」
と微笑み返してくれた。
私の中で彼のソレが大きくなるのを感じた。
ああ、私でこんなに興奮してくれるんだな、北さんもやっぱり男の人だな…。
完璧じゃない北さんを見られるのは、私の特権。
おわり