第1章 *とっくに普通以上だったよ【国見英】
国見くんはまた私にキスをしてきた。
今度はさっきよりもっと、もっと深いキス。
…息ができない。
「んぅっ…ふぁ……」
国見くんの舌が私の唇を割って入ってきて、
私の口の中をかき乱す。
上手い、のかな。
分かんないけど、意識飛びそうなくらい気持ちいい、かも。
「顔がエロいんだよ…」
国見くん、男の子だ。
なんていうかのその、襲ってくる感じが男の子だ。
いつも無気力なくせに。
なんでこんなドキドキさせられるんだ。
「…って、国見くんどこ触って……っ!!」
いつの間にか国見くんの左手は、私の胸へ。
本当にただ触れてるだけだけど…
「…変態なこと言ってもいい?」
「え、なに…」
「ずっと触ってみたかったんだよね、前田の胸」
どストレートに言われ過ぎてかなり困る。
国見くん、ムッツリだったの?