第1章 *とっくに普通以上だったよ【国見英】
「……好きだよ、シホ」
「……っ、」
初めて名前、呼ばれた。
初めてそんな優しい笑顔を見た。
……私、国見くんのこと好きだ。
「んっ…、はぁ……」
国見くんは優しく私にキスをした。
すっごく優しくて、溶けてしまいそう。
このまま、国見くんに溺れてもいい…。
一度唇を離して国見くんは私を見つめた。
なんとなくクラクラしてきて、ぼーっと国見くんを見つめる。
「…なにその顔、可愛すぎでしょ…
あー、力加減出来なさそう……」
少し目をそらしてボソッと言った国見くんの顔は赤かった。
力加減…。
正直初めてだからなんかその、激しいのは無理なんだけど…。
でも、慣れない事が続いてるせいで
そんなことを考えている余裕もない。
「国見くん…?」
「辛かったら、言って」