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夏の風

第7章 嘘つきな君の心


カチリと音を立て

動き始めたボイスレコーダから


"ゴホン"

と言うわざとらしい咳の後に



"おくらちゃん(笑)"


そう俺の名前を呼ぶ

くるみの声が聞こえてくる……





『これは私からおくらちゃんに送る

初めてのラブレターです(笑)


なんだかちょっと照れ臭いけど…
笑わずに聞いてよね?


私ね…

今まで言えなかったんだけど

初めて会った時からずっと

おくらちゃんが好きでした。


なんだろうな…?

ちょっと情けなくて
見てるともどかしくて

いじめたくなるんだけど

でも芯は強くてすごく優しい


そんなおくらちゃんと一緒にいる時間が

私はすごくすごく大好きです(笑)


だから本当は海に行ったあの日

おくらちゃんにプロポーズされて

飛び上がるくらい嬉しいかったんだよ?



でもね…

今でも十分幸せなのに

これ以上を求めるのは

欲張りな気がして…



どうしても素直な気持ちを

伝えることができませんでした




だから今度は私から言うね?


おくらちゃん…



私と結婚しませんか(笑)?



この先ね…?


仕事のこととか子育てとか


きっと

大変なことがたくさんあると思うし


そりゃもう嫌になるほどたくさん

ケンカとかもしちゃうと思う(笑)


それでもね…


一人なら

投げ出したくなるような

辛いことも悲しいことも



おくらちゃんと一緒なら

乗り越えられるって

不思議と思えるんだよね…



そう思える相手に出逢えた私は


世界一の幸せものです(笑)



だからもう

おくらちゃんを好きな気持ちから

私は逃げません(笑)





おくらちゃん…




私と出逢って

私を好きになってくれて


ありがとう…



ほんとにほんとに大好きだよ(笑)』
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