第7章 嘘つきな君の心
認めたくなくないだけで
本当はちゃんと解ってるんや……
くるみも
村上くんも
俺の弱さを知ってるから
こうするしか
なかったんやって…
俺に連絡しないように
みっちゃんに言うたくるみも
くるみが死んでしまったことを
俺に伝えられなかった村上くんも
二人ともがそれぞれに
怖くて苦しくて辛かったんやって
そんなこと
今俺の目の前にいる
村上くんの顔をみれば解る…
それでも
やっぱり俺は
認めたくないねん…
そうしないと
心が壊れてしまいそうやから…
「……村上くん…俺…くるみに…
会いたいわ………………」
そう言って下を向き
次々に溢れてくる涙を
どうにも出来ずにいると……
そんな俺の涙を隠すように
村上くんは俺の頭に
タオルが被せて
何も言わずに
寝室に入っていく……
一人になった部屋の中
苦しくて
悲しくて
情けなくて
痛いぐらいに恋しくて……
人はこんなにも泣けるんや…(笑)
そう驚かされるほど
たくさんの涙が
零れ落ちた…