第7章 嘘つきな君の心
みっちゃんに手を引かれ
連れてこられた場所は
小さな赤ちゃんが
たくさん眠っている場所で
窓ガラス越しに
その中でも一際小さな赤ちゃん
を指さし俺を見つめる…
「あの子が…?」
「そうだよ…
くるみちゃんが頑張って生んだ
赤ちゃんだよ…?」
「でも…
俺は今くるみに……」
そう言いかけた言葉は
みっちゃんの流した一粒の涙に
遮られる…
「くるみちゃんは…
あの子が無事に生まれた後急変して
子宮からの出血が止まら無くて…
亡くなったの…
だからくるみちゃんは
大倉くんに
嘘なんかついてないんだよ…?
くるみちゃんは
大倉くんがツアーを終えて
会いにきてくれるのを
すごく楽しみに待ってたよ…?」