第7章 嘘つきな君の心
「違うって…
じゃあくるみはどこにいるんですか…?」
そう訳がわからず
ぽつりと呟いた俺に
みっちゃんはゆっくりと
でもはっきりとした口調で
話始める…
「2日前の夕方ね…?
まだ予定日までには1ヶ月以上
あったんだけど…陣痛が始まって…
あなたにも知らせようとしたんだけど
くるみちゃんがダメだって…
今おくらちゃんは
すごく頑張ってるから
邪魔したくないって…
くるみちゃんもね…
すごく頑張ったんだよ…
元気に生まれた赤ちゃんの声を聞いて
すごく嬉しそうに笑ってたよ…?」
そう言って
俺を見つめるみっちゃんの目には
なぜか涙が浮かんでいて
ぞわぞわと胸を包み込む
気持ちの悪い感触を
振り払うように
「なら…くるみは…
どこにいるんですか?
会いたいんです…
今すぐ…!」
そう言って立ち上がった俺に
みっちゃんは
「うん…
じゃあ会いに行こうか…?」
そう言って
にっこりと微笑んだ…