第4章 君は強い!
「…きり…?」
そんな小さなくるみの声と
伸ばされた手に
そっと腕を伸ばし
握りしめると…
「おくらちゃん…の手…?」
なんてくるみは
少し触れただけで俺の手を
解ってしまう…
「もう…一体何してんの…?
くるみのすることなすこと全部…
俺には理解不能やわ(笑)」
今にも零れ落ちそうな涙を
必死に堪えて
そう言って小さく笑うと…
「何で来ちゃうかな…
バカだなぁ…おくらちゃんは…(笑)」
なんてけらけらと力無くくるみは
笑う…
「隠しとおせると思ってたん…?」
「ん…正直解らない(笑)」
「じゃあ…一つだけ聞いてもいい…?」
「うん…いいよ…」
「俺の子…?」
「「………………………」」
長い長い沈黙の後
くるみは一つ大きなため息を吐き出すと
「もう帰っていいよ…おくらちゃん(笑)」
そう言って
なぜかにっこりと笑った……