第2章 君の隣
「おくらちゃんて…
料理上手だったんだね(笑)」
俺が作ったお粥を完食し
薬を飲み終えたくるみは
洗い物を済ませ
寝室に戻ってきた俺に
満足気にお腹をさわりながら
そう言ってにんまりと微笑む…
そんなくるみの側に座り
「まぁ…上手いうほどのものは
作ってないけどね…(笑)?」
そう言いながら
おでこに手を近付けると
くるみは敏感に体をそらせ
俺の手を避ける…
「どうしたん…?
まだ熱があるか
確認しようと思っただけやで…?
そんなんされたら
嫌われたんかと思って傷付くわ(笑)」
なんてへらへらと笑う俺の隣で
くるみは
「おくらちゃんなんか嫌い…
もう帰ってよ!!!」
突然怒り出し
また頭まですっぽりと
布団に包まれてしまう…
そんなくるみの態度に
訳がわからずに
「ほんまに今日は変やで?
くるみ…?」
そう言いながら
無理やり剥ぎ取った布団の中で
くるみはなぜか
きれいな目から涙を溢し
泣いていて…
「泣くほどどっか痛いとか?
今から病院行く…?」
なんて半ばパニックな俺の手をつかみ
「好きだからだよ…バカ…」
そんな言葉を
嗚咽と一緒に吐き出した…