第2章 Jewel
「ほんっとさみぃ!!」
「騒ぐなエース」
「エース!火を寄越せぇ!!!」
「だから俺はストーブじゃねぇ!」
マルコが海を見つめている
マルコだけじゃなかった
サッチとジョズ、隊長が皆、海を見つめている
エースも視線を向けた
何があるのだろう
「おい、一体何があるんだ?」
「見えねぇのかよい」
「どこだよ」
マルコが指を指した
そこに何かがあった
暗闇の中にぼんやりと何かが
「何だあれ」
「見たいか?」
「もちろん」
「俺に乗れよい」
エースは不死鳥と変化したマルコの背に乗った
そしてその何かに向かってマルコが飛び立った
「オヤジ!ちょっと様子見てくるよい!」
「おう、気をつけろよ息子よ」
「俺も行ってくる!」
そして、案外それが何かすぐに検討がついた
大きな竜だった
口からは炎ではなく冷気を吐き続けている
そのせいか、周りは凍り始めていた
「ドラゴン!!!?」
「落ち着けエース、落ちるよい!!!」
「だってあれ!!」
「分かってるよい!」
マルコも動揺していた
ドラゴンなんてエースにとって見たのは初めてだった
「ちょっと、あれはヤバイぞ!」
「おい!あそこ見ろよい!!!」
「!!?」
ドラゴンの頭に乗る人間がいた
その人間はエース達の方を見つめていた
「あれって…」
『欲望に囚われた醜いニンゲン』
「…は?」
『飛べ』
その言葉を合図にドラゴンが飛び上がった
そしてエースの頬を何かがかすった
「攻撃してきてるぞ!!」
「なんなんだあいつはよい!」
『ジュエルフロスト』
ドラゴンが羽ばたいたせいで上がった水しぶきが凝固してこちらを向いてきた
『スナイプ』
一斉に降りかかってくる
『能力者だろうけど、これは海水でできた宝石。つまり海楼石と同じようなものよ』
「なっ!」
「一旦退くぞエース!」
「逃げんのかよ!!」
「仕方ねぇだろ!海楼石の弾丸降ってくるようなもんだよい!」
エースを乗せてマルコは船に戻る
『逃がさない』
宝石の弾丸が2人を襲う
掠っているが確かにこれはロギアのエースも不死鳥のマルコも堪えていた
___あぁ、楽しい