第3章 Blood Rose Princess
ローズ姫はしたくはないけれど、ダリア姫を疑いました
もちろん疑いは当たっているのですが…
優しいローズ姫は姉を信じました
きっとお姉様はそんなことはしない
そう信じたのです
ですがダリア姫はさらにローズ姫を陥れようとしました
なんと、リリィ姫とストーム王子を殺したのはローズ姫という噂を流したのです
もちろん皆が皆その噂を鵜呑みにしたわけではありません
ローズ姫は優しいお方だからそんなことはなさらない
半数以上がそう言いました
ダリア姫はそのことも考えていました
ローズ姫は今度こそダリア姫を疑いました
でもダリア姫は知らない、そう言うのです
証拠も何もなければ疑ってはいけない
ローズ姫は悲しい気持ちのまま時を過ごしました
ですが、ある日事件が起こりました
ダリア姫の足が何者かによって怪我をさせられたのです
もちろんそれはダリア姫の自作自演
ですがダリア姫はローズ姫にやられたと言い放ったのです
次こそ国民は不信感を抱きました
実の姉にそんなことをするなんて、子供たちを殺して悲劇のヒロインになってちやほやされたかっただけなんじゃないのか?
本当は恐ろしい人なのよ
ローズ姫は徐々に嫌われていきました
毎日泣きました
どうしたらいいものか
もうつらくて仕方がなかったのです
そして等々ローズ姫は裁判にかけられました
味方をするのは夫だけ
皆がローズ姫はずる賢い犯罪者と言いました
ローズ姫は裁判に負け、処刑されることになったのです
優しいローズ姫の心は傷だらけ
ずっと信じていた姉に裏切られ、愛する子供たちを殺された上に、自分まで殺されようとしているのです
ローズ姫は生まれて初めて人を憎むことをしました
それはそれは酷い憎しみでした
ローズ姫は愛されるという罪を犯し、姉から罰を与えられたのです
それはとても酷い罰でした
愛の代償が死だというのならば、自分は生まれて来なければ良かったと
ローズ姫は憎しみの涙を流しました
彼女は気づきませんでした
その涙が薔薇の種を芽吹かせたことを
そしてその薔薇は憎しみの呪いとなることを