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炎と氷輪の魔女(エース)

第2章 Jewel


ロティアは可笑しそうに目を開いてエースを見つめる
(火拳のエースも所詮この程度なのね)

『負けを認める?ふふっ』
「誰がそんなこと!!」

(こいつは水を結晶化してる…のか?)

「お前は何の能力者だ」
『名前は知らないわ。ただ、私は一定空間のいろんなものを宝石にすることができるのよ。図鑑にも、載っていなかったわ』

(なるほどな)

ロティアの能力はありとあらゆるものを宝石に変えるという能力
それは、水であれ、空気であれ、火であれ…
だからロティアはエースの火の攻撃を宝石に変え、ダメージを受けなかったのだ

『これ、パラミシアだと思うでしょう?』
「…まさか!」

ロティアはエースから少し離れて、エースの出した炎に手をかざした

『パルミュート』

炎から上がる赤い光がロティアの手に吸収されていく
そして見る見るうちにロティアの腕が赤い宝石になっていく

『私は宝石になることもできる』
「ロギアか」
『まぁ、ハッキリとしたことは分からないわ』

そしてロティアの腕は肩まで赤い宝石となった

『この腕は斬撃、打撃、雷撃、炎撃、水撃…いろんな攻撃を無効化させるのよ』
「なっ!」
『そして…』

ロティアがエースの技【火拳】のポーズをとった
エースは訳が分からずロティアを見つめるしかできなかった

『コレットシュア』

同じだった
エースの【火拳】と同じ攻撃をロティアはしてみせた

「俺の…」
『力をコピーして宝石として蓄積させることもできるわ…』
(限度はあるけれど)

ロティアは最後の言葉は言わなかった
わざわざ相手に限界を告げることもないだろう

「なんなんだよお前は」
『冒険者と名乗りたいところだけど、私は何者でもないわ』
「海賊が嫌いなんだろ?」
『…ええ』

エースは考える
どうしたらいい
いわば最強ともとれる能力が自分を呑み込もうとしている
全ての攻撃を吸収、無効化されてはこちらが疲れるだけだ

その時エースはあることを思いついた


「…そうか」

不敵な笑みを浮かべて…
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