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タイトル未定(長編)

第1章 作成中


『今日の放課後空いてる?』



10分休み。私はにのの机の前にしゃがんで、彼の机に顎を乗せて話しかける。

そんな私には目もくれず、にのは次のテスト科目である英語の単語帳をペラペラとめくっている。



和「何、お前遊ぶ余裕なんてあんの?」

『そうじゃなくて!一緒に勉強しようってこと!』

和「はぁ・・・勉強くらい一人でやれよ」

『中間テストの時は一緒にしたじゃん』

和「別に毎回一緒にするっていう決まりはないじゃん」

『・・・・・・』

和「つーか今、他にすることあんだろ。せっかく翔くんに教えて貰ったんだから良い点取らなきゃなんじゃねーの」

『分かってるよ・・・』

和「ならさっさと自分の席に戻ってくんない?俺、集中したいから」



普段から特別優しい話し方をする訳ではないが、今日はいつもに増して冷たい。

にのに言われた通り自分の席へ戻ると、前の席の美里が私の方を向く。



美「喧嘩でもしてるの?」

『え、してないけど。何で?』

美「何か二宮くん感じ悪くない?」

『今に始まったことじゃないじゃん(笑)』

美「そうだけどさー」



こんな風に心配されるのは、美里が初めてではない。

にのと一緒にいるようになってから何度もあった。



美「よく怒らないでいれるね」

『だって別に怒るようなことなかったし』

美「あんな言い方されても?ムカついたりしないの?」

『そりゃ、そういう時もあるけど・・・』

美「私なら絶対無理だわ」



にののことだけでなく、恐らく私のことも理解出来ないといった様子の美里は、体勢を自分の机の方に戻して私に背を向けた。

確かににのの言い方は冷たかったかもしれないけど、彼は正論を言っただけで私を責めた訳でも何でもない。

私だってにのの言い方や態度に腹が立つことも少なくないけど、今回は腹が立つというよりも何となく心配な気持ちの方が強い。
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