第1章 感情のコントロール
千に電話することだった。
千は、高校の同級生。
仲のいい男の子の一人だった。
「どうかした?電話なんて珍しいじゃん」
「助けて…」
「マジで、どうした?」
「もうどうすればいいのかわかんない」
「選挙のこと?」
「うん、まさか、あの人に裏切られるとは思わなかった」
「あー、仲良かったもんな~。
俺も、さすがにびっくりした」
「どうしていいのかわかんないし、仲良かった男の子のほと んどがあの人の味方だもん…。」
「あ~、そうかもね…。って、もしかして泣いてる!?」
「ひっく…、久しぶりに泣いた…。さすがにやばいかも…」
「俺でよかったら、なんでも協力する。
さすがにほっとけない」
この時、なんで千に電話したのかは今でもわからない。
結局、この時の選挙は、千ともう一人の仲のいい男の子のおかげでなんとか勝った。
このときからかな…。
千のことだけは、他の男の子とは違ってある程度信用できるようになって、もっと仲良くなりたいと思ったのは…。