第6章 風呂なう。笑
怒られないので、ほっとしてしまう。
だってさ、信長さんイケメンだけど。怒ったら怖そうだし?
信長「休ませるはずだったが、色々と迷惑をかけたからな。」
「いえ、こちらこそ我慢できなくてすみません…」
信長「気にするな」
「はい…。」
信長「………」
「………」
喋らなくなり沈黙が続く。
俺は最初に口を開き、
「あの、中に出したやつまだ残ってるんで掻き出しますね…」
信長「い、いや大丈夫だ。自分でやる。」
「でも、ちゃんと掻き出さないと腹壊しますよ?」
信長「自分でできる。」
信長さんは、冷静さを保っているようだが、少し頬が赤くなっている。恥ずかしいのだろうか。
少しだけムキになって、
「自分で出来ると言いましたね?」
昨日の記憶では、信長さんは初めて触ると言っていた。
自分で出来ないのは分かっている。
だから、
「じゃあ、やってください。俺ちゃんと出来てるか確認するので」
信長「確認する必要がない。」
「いえ。あります。信長さんに皆の健康管理を任されたのですから、見守るのは当然のことです。」
信長さんはバツが悪いような顔をして、こちらを見る。
俺も信長さんを見つめて、
「俺の事はお気になさらず、どうぞ」
信長「………」
「………」
目で何かを訴えてる信長さん。
でも一度ついた火は直ぐには消せられない。
信長「…………き…な」
ムスッとして顔をそっぽに向ける信長さん。
その姿が可愛くて、ついつい意地悪をしてしまう。
「聞こえません。」
信長「で、出来ないからやれ。」
………もう人押し。
「人にお願いする時は何て言うんですか。」
信長「……………………………お願い…します///」
最初の沈黙は長かったが、少しうつむいて、ボンッと顔を赤くし、言ってくる信長さんはとてつもなく可愛かった。
「最初からそう言えばいいのに!!」
ギュウッと抱きしめる。
「じゃあ、掻き出すんで、壁に手をついてください」