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Redline【気象系BL】

第9章 真冬の日〈A×S〉


~A.





そばに居るのに。誰よりも、距離が近いはずなのに。
手を伸ばすほど、するする遠くに行ってしまう。
俺が掴むのは、いつも空気。
伸ばした右手が掴むのは、いつもいつも、寂しい
だけの、冷たい空気。
でもしょーちゃんに触れるだけで、冷たくなった
手は、温もりに包まれる。
しょーちゃんは小悪魔だ。
俺の手が冷たくなるのも、暖かくなるのもしょーちゃん次第。
何も知らない様に、鈍感なしょーちゃんは
にこにこと俺の前で笑っている。

「はぁ〜、鈍感すぎる…、」
立て続けにある5人での仕事が終わってはや1週間。
報告会を兼ねた集まりは今日も開かれている。
「そろそろ、誕生日だね?相葉くん」
運ばれてきた料理に手を伸ばしながら言う松潤
「今年も期待していいのかな〜、」
それを横目で見ながら俺はテーブルに突っ伏す
「何だかんだしょーくんは相葉ちゃんの事好きだもんね」
俺の心情を知ってか、おーちゃんが笑う
「どっちなんだろ〜、うぁ〜、」
「今のとこライクの方だと、思いますけど、」
「抉らないでニノ、」
「案外、ラブの方だったりして、」
「それがいいよ〜、」
今日も、うだうだお酒に口をつける。

「しょーくん、意外とモテるんだねぇ、」
「そりゃこの間女の子顔何て言われちゃいましたからね」
目の前の大宮コンビは腕を組みながら言う
「盗られたくない〜、」
「少なくとも、岡田は狙ってんじゃない?」
スマホの画面を見せてくるおーちゃん
その文字を辿ると、
「ごはん、行った、!?!?」
あまりの衝撃に、近くの水を倒した
「ちょ、!?あいばか!落ち着け、!」
「わ、!わ!タオルタオル!」
そばの松潤が慌ててタオルで拭いていく
おーちゃんはただ、くすくすといたずらに笑っている。
俺は何もできず、ただ呆然としていた
「相葉ちゃんどおすんの、とられちゃうよ」
「やだ、!や、だ…、」
大変だ、あらぬ所からカウンターくらった気分、






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