• テキストサイズ

Redline【気象系BL】

第9章 真冬の日〈A×S〉


~S.




最近、雅紀といる時間が多い気がする。
いや、確実に多いな、
今日は5人一緒の仕事じゃなくて、少し閑散と
している楽屋を見渡しながらそう、思う。
雅紀と行くお店はどれもおしゃれな所で、
何か、こう言う所に女の子も連れてってるのかな
何て考えると、俺と居ていいのか?と少し思う
「他にも…、誘える子いるだろうなぁ、」
一つため息をつき、新聞に目線を落とした時、
楽屋のドアがコンコンと音を立てた。
それを俺はドアの方をみないで返事をすれば
ガチャリと、ドアが開いた音がした。

「櫻井、暇なの?」
「えっ、岡田くん、!?」
勢いよく振り向けば入口付近でニコニコしてる
岡田くん。
完全にメンバーだと思ってたから、失礼だった
かな何て考えてると、
いつの間にか横に座ってた岡田くん。
「え、え?どうしたの、」
未だ困惑したままの俺をみた岡田くんは
「いやたまたま見つけて、押しかけた」
なんて笑ってる。
「押しかけた、って、」
「あ、そうだ、今夜は暇?」
「今日の夜…?仕事が遅くまでかかるので、予定は
何もないですけど、」
「そっか、じゃあどっか食べ行こ」
その言葉を理解するのに、数秒かかった

「櫻井、?聞いてる?」
「ぇ、?あ…、ご飯、大丈夫なの、?」
仕事遅くなるし、何て声が小さくなるが、
岡田くんは俺の頭をすこし乱暴に撫で、
「大丈夫。それより仕事終わったら俺に連絡
して、迎え行く」
と、笑って颯爽と楽屋から出ていってしまった。
「髪、セットしたのに…、岡田くんらしいけど、」
閉まる音がしたドアを見つめながら、ぐしゃぐしゃ
になった髪をふわふわ戻していく。
読む気になれなくなった新聞をテーブルの上に置き
再び髪を触る。
何か最近、ご飯誘われる事、多いなぁ、
ほとんどは雅紀だけど、
「皆、何で俺なんだろ…、」
そう呟いた時、スタッフの人が呼びに来た。
それに返事をし、また仕事へ向かった。





.
/ 135ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp