第4章 秘密〈N×S〉
~S.
んまぁ、割愛に割愛を重ね、テスト返しの週に
なった。
今のとこ80以下はない。あとは、化学だけ。
でもさ、今回の結構難しくてね、自信ないなぁ、
授業開始のチャイムと同時に、和がテスト用紙を
一人一人返していく
「櫻井ー、」
そう呼ばれて、受け取りにいけば、和が密かに
笑いながら、
「おめでと、ご褒美あげるよ」
そう言い、テスト用紙を返してくれた。
「ご、ほうび…、」
そう、繰り返し、自分のテストの結果をみれば、
「90点…、やった、!」
いやまじで、素直に嬉しい、和の家いける、
「櫻井〜何点だったー?」
クラスの奴らに聞かれた為テスト用紙をみせれば
「はぁ!?!?まじかよ!!」
「うっわ、えぐい点数…、」
など、驚きの反応を予想通りくれた
一人得意げにニヤニヤしてたら、和と目があった。
すぐに逸らされたけど、和も嬉しそうだった。
「しょーくん、実は頭良かったんだね」
そう、俺にぐでぇと寄り掛かってくるいつも一緒に
いる、大野智こと、智くん。
「そーでもないよ、今回は勉強した」
「すげぇね、何か、あんの?」
「いや…、なんとなく、」
考えて無さそうで、意外と周りより見てる瞳に
じっとみられ、少しドキっとしてしまう。
だって、バレたら終わりだから。俺らの関係は。
「ふぅん、後で勉強教えてよ、」
俺もそのうち先生に怒られる。と笑う智くん。
この、ふわふわした笑顔でかなり、げすい事
やってるなんて、知り合うまで知らなかった。
むしろ、話さなきゃわかんない智くんの本性。
「いいよ、教えてほしい時言ってよ」
でもそれをオープンに話さず、隠してるとこが、
黒いよなぁ、なんて、少し考えてしまう。
「ありがとぉ、やっぱしょーくん俺のお気に入り
だわぁ、」
そう言い、元の席に戻ってく智くん。
問題発言と思われしものは、ちょっと聞かなかった
事にしておこう、
.