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Redline【気象系BL】

第1章 呼び方〈O×S〉


~S.



楽屋で雅紀と自然薯ロールケーキで盛り上がって
数分。スタッフに呼ばれ俺らはスタジオへ向かった。
その途中もずっと雅紀が隣で自然薯の話をしていた。
「もぉ自然薯好きすぎかよ」
そう言えば彼は笑いながら、そんなに!と言った。
なかなかの答えに俺は思わず声を出して笑って
しまった。

収録の合間などにも雅紀はずっと自然薯の話を
していて周りのスタッフが微笑ましく見ていた。
その時、肩をトントンと叩く衝撃に後ろを振り向いた
叩いたのは松潤で、彼は声をひそめながら
「翔さん、大野さん怖い、」
と、スタジオの端を見た。
そこには此方をじぃっと見てるニノと大野さん。
「俺、何かやらかした、?」
ビビりながら聞けば
「まぁ~、やらかしてるね、十分」
と、笑いながらいい松潤は頑張れ。と去っていった。
何が頑張れだよ、と松潤を睨みながら、残りの収録
を終え楽屋に戻る。
いや、きまずすぎだろ、何これ!?
普段喋らない大野さんは不機嫌なのかすごい眉間に
しわがよってる。
松潤は雑誌を片手にニヤニヤしてるし、雅紀はまだ
自然薯をひきずっている。
ニノは雅紀に帰りますよと言い楽屋から引きずり
出していった。
まてまてまて、おいてかないで泣くぞこの状況、
「ぁ、俺も、帰ろう、かな、」
途切れ途切れに言えば大野さんがこっちを見て
「オレも帰る」
とだけ言った。
「おつかれ~二人とも」
手を振る松潤をよそ目に大野さんは俺の手を引き
駐車場まで歩いていった。
「大野さん、怒って、る?」
恐る恐る聞けば、運転席の隣に乗り込みながら
今日オレの家。と見事にスルーされてしまった。
仕方なく車に乗り、大野さんの家まで車を走らせた
車内は沈黙で気まずい雰囲気が漂っていた。

俺、嫌われたのかな、じわりと最悪の場合が心の中に
生まれてきた。
目に溜まってきた水分をなくすように瞬きを
繰り返した。

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