第1章 呼び方〈O×S〉
~O.
表向きでは、もう呼ばなくなった。
彼の、智君呼び。今じゃ名字だ。
「大野さんも、そう思うでしょ?」
ほら、名字。
「んぇ、?何が?」
わざと聞き返せば彼は、また聞いてなかったの?と
笑いながら、再び説明しだした。
「自然薯とロールケーキは駄目だって事、」
「あ~、オレは無理かも、」
前のライブでも言ってたな、なんて思ってると
目の前でほら~!大野さんも無理だって!と、
少し離れたソファに座ってる相葉君に言った。
「え~!?リーダーも駄目!?」
「いや、平気なの相葉さんだけだと思います」
ニノ酷い!って叫んでる相葉君に対ししょーくんは
タイミングの問題~!とケラケラ笑ってる。
あ~、今日も可愛いな~、
そう思いながらしょーくんを見てたら松潤が
近くによってきて小声で呟いた。
「リーダー顔ゆるみすぎ、」
「そんな?まじか~、だって可愛いんだもん」
「すっげぇ変な人になってるよ」
「ひでぇ松潤、オブラートに包んでよ」
松潤と話してると何やら相葉君としょーくんが
ひそひそと話してた。
何話してんだろ、耳を澄ましてみれば密かに聞こえる
会話。
「今度松潤にやってみよーよしょーちゃん」
「いや絶対怒られるって、」
どうやら松潤に自然薯ロールケーキを食べさせたい
らしい。
どうでもいいんだけどさ、距離近くない、?
ほら、二人でワイワイしてるからニノの顔が怖い
事になってるよ。
気づいてないのかなおも二人はひそひそと
話している。
「俺怒られるとかやだからね、」
「美味しいんじゃない?タイミング間違えなきゃ」
「それ雅紀だけじゃない?」
ケラケラと笑うしょーちゃん。
「うわ、リーダー顔こわ、」
松潤が驚いたように声をだした。
オレ今そんなやばい顔してんの?
いやでもさっきのしょーくんの雅紀呼びはちょっとね
俺の中で黒い感情がぐるぐるとしていた。
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