第3章 裏の裏〈O×S〉
~S.
始発が動き始める時間。俺は智くんがいる家へ
帰る。
リビングへつながる廊下を一人歩き扉を開ける。
朝日に照らされ、切ない空間が広がってるリビング
俺のため息が木霊する。
多分寝ているであろう智くんの顔を何となく
見たくなって、寝室へいく。
ドアを開き、中を見れば広いベットに一人、
大の字に寝てる智くん。
自然と笑みがこぼれた。
「ただいま…、智くん、」
そう小声でいい、寝室を後にする。
今日は仕事のため、準備をしなくてはならない。
簡単にシャワーを浴び、用意をする。
朝、7時半。トースターの中の食パンが焼けた
音がして、コーヒーと一緒に運ぶ。
新聞を見ながらそろそろ智くんが起きる時間だな、
と時計をみる。
タイミング良く、寝室のドアがガチャリとあいた
寝起きで頭が回らないのか、俺をみて
「んぁ、?おはよー、」
と目を見開きながら言った。
「んふふ、おはよぉ、智くん」
寝癖すごいなぁと思いながら、コーヒー飲む?
と聞く。
「いつ帰ってきたの、?ん、飲む」
俺の隣に座りながら聞いてくる智くん
「ついさっき、ごめん遅くなって、」
準備しておいたコーヒーの彼の前に置きながら言う
「いんや、へーきだよ、ありがと、」
控えめに笑いカップに口をつける智くん
「あちッ、うま、ん〜、」
「んふふ、どっちよ、」
朝のこの時間が俺はとても好きだ。
なんでって、?そこに理由はないよ、
「あ、今日しょーくん仕事だろ、?」
「んー、?うん、夜までかかる、」
「夜はゼロだもんな、見なきゃ、」
そういや月曜だった今日、
コーヒーを飲みながら俺を見る智くん
カップから口を離し、綺麗な笑顔でいう
「頑張れよ、仕事」
「ん、頑張るよ」
その笑顔が怖いくらい綺麗だった。
全部見透かされている様で。
.