第11章 厳寒の侯〈 ×S〉
~O.
「で、翔さんの誕生日ですね、明日」
酒の入ったグラスを傾けながら、そう言うニノ
「何あげんの?」
酒をグラスに注ぎながら笑う相葉ちゃん
「無難に、服とかあげるよ、」
お洒落に話すまつずん
しょーくんが仕事で居ないなか、オレを含めた
4人が酒を囲んで明日について、話し合っていた
「で、おじさんは何あげんすか」
3人の話を聞きながらうつらうつらしてたら、
ニノに話を振られ、つい、変な声がでた
「オレぇ?…、ケーキ買う」
何週間か前の、重苦しかった頃とは違い、
日々穏便、?に過ごせている今。
そうだよなぁ、しょーくんにとっちゃ、疑問だらけ
だったよな、あん時は
「おーちゃんケーキ買うの?」
「おぅ、ショートケーキな、」
「うわぁ、翔さん喜ぶだろうなぁ」
「あとは、オレらの愛な」
そう言い、グラスの中の酒を一気に飲み干す
「よくそんな、寒いこといえますね、」
「んな目で見んなよ、ニノ〜」
まつずんが用意してくれたつまみを食べながら
冷めた目を寄越すニノに、言えば
「まぁ確かに、おーちゃんの言う通りかもね、」
相葉ちゃんが、珍しくフォローにまわった
「珍し、でも考えれば、言ってないもんね…、」
「そう、オレらちゃんと言ってねぇのよ、まつずん」
「大野さん言えてない、」
「だから何、誕生日に言うの?」
「そう、ニノは不満?」
「いや…、不満はありませんよ、どうせなら翔さん
の可愛い姿みたいじゃないですか、」
そう笑うニノ
「まぁ普段も可愛いけどね!」
ね!松潤!と、相葉ちゃんが隣に居るまつずんに
同意をもとめた
「んふふ、かあいいよな〜しょーくん、食べちゃいたい」
「よく言うよ、くってる癖に、」
「んはは〜、お前らもだろ〜」
つまみを食べながら言えば、相葉ちゃんが
「あ、確かに、人の事言えないや」
そう笑った
「結局、誕生日どうすんの、」
少し呆れ気味のまつずんも、笑っていた
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