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Redline【気象系BL】

第10章 鉛色の空〈M→S〉


~J.





改めて言われると、そういや話してないな、
何て考える。
「翔さん、この後あいてる?」
臆病になって、自分から遠ざけるなんて、
翔さんは勿論、皆にも心配かけてた気がする
ダメ元で聞いてみたら
「えっ、あいてる、!あいてる」
そう言って目を輝かせる翔さん
ほら、俺って馬鹿、
今日は幸いお互い早く帰れるからと、翔さんが
お店を予約しておいてくれるらしい。
誘ったのは俺だから、って言ったけどいいって
言われて、じゃあ、とお願いした。

翔さんがトイレに立ったタイミングで
聞いてたニノが、よってきた
「潤くん、ほら大丈夫でしょう?」
「ん、ありがとうニノ」
そう笑えば、ニノも笑ってくれた
「なになになに!?しょーちゃん何か嬉しそうだった!」
「めっちゃ嬉しそうだったな〜」
そう言いながら戻ってきた二人
「おかえんなさ〜い」
「おかえり〜」
「潤くんが翔さんを食事に誘ったんですよ」
「おぉ!進歩した、!」
ニノの言葉を聞いた大野さんが嬉しそうに声をあげた

「で…、何かあったの?」
あの後仕事が終わって翔さんに道案内され
個室に入ったら、翔さんが真面目な顔をして
聞いてきた。
「いや、何かあった訳じゃないよ、ただ…最近
話してないなって思ったから、」
「…、そっか、なるほどね…」
未だ真剣な表情のまま、運ばれてきたサラダに
箸をいれる。
「たしかに、かんがえればそうだね、」
「ニノ達にも、心配されちゃって、」
「それは、悪い事したなぁ、ごめん」
眉毛を下げながら笑う翔さん。悪いのは臆病な
俺なのに、どこまでも優しい翔さん

「翔さんは悪くないよ、」
そう言えば、そう?と遠慮がちに上目でみてきた。
「明日からは、普通にしよっか、」
「そうだね、俺こそごめんね翔さん」
「いやいやいや、大丈夫だよ」
そう気が配れる所が、好きなんだよなぁ…、
なんて考えながら、俺もサラダを食べる。
目の前の翔さんは、嬉しそうに運ばれてくる
料理を食べていた。





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