第10章 鉛色の空〈M→S〉
~J.
今年も無事に年を越せた、それと同時に、
俺の片思い歴も更新された。
「潤くん、顔こわいよ」
年末の歌合戦で去年を雪辱をはたせ、優勝旗
を持てたニノがにこやかに近づいてくる
「ニノ、優勝おめでとう」
「んふふ、ありがとう、」
そう言いあえば、いつの間にか皆周りにきていた
「ニノ〜!よかったー!」
「わっ、翔さん、俺支えきれないから、!」
抱きついてきた翔さんによろめきながら言うニノ
をみてまた、羨ましいと、思った
「今年は勝てたよ〜!!」
「優勝旗持ちたかったな〜、」
まつずんに邪魔された、何て言う大野さん
「大野さん言えてない、」
「お、まじか〜」
「ほらほら、カウントダウンのやつ間にあわなくなるよ」
ニノに背中をぐいぐい押され、よろめきながら
進めば、
「潤くんも素直じゃないねぇ、」
何て呟かれる
「ちょ、どう言う、」
「まつず〜ん、いくよ〜」
「ニノ〜!いってくるね〜!」
「ん、今行く、!」
ニノに四人で手をふりながら、バスへ乗るために
急ぐ
バスの中、正月らしい装飾に目を向けながら
大野さんの隣に座る
ここでも、自分の意気地なしが発動して、
座るのを譲ってしまった、
何て悔やんでたら、隣から笑い声が聞こえた
「何思い悩んでるの、」
「いや、悩んでないけど…、」
「松潤、大丈夫?」
「しょーちゃんも大丈夫?」
何てそれぞれが話はじめた
「いや、俺は大丈夫だけど…、」
正月のめでたい空気とは裏腹に、何とも言えない
空気が漂いはじめた
「あ、戌年だね〜、」
「俺ら年男ー!」
「わっ、雅紀おも、」
そんな空気を察したのか、大野さんが一言呟いた
「ワンダフルな一年だっけ?」
そう聞けば
「そうそう、ワンダフルな一年」
「どんな一年だよ」
そう、笑い声と共に微妙な空気がなくなっていた
「も〜、俺の方にも寄り掛かってくるなよ〜」
「わ、大野さんもくるの、?」
3人がぐいーっと寄り掛かってきて、
ふと、幸せだと、思った
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