第6章 第5章 初戦闘体験
「あれっ?」
「昴くん何してんの?」
頓狂な声を上げた昴に桃花が不思議
そうな眼を向ける。
「潰れない……」
「? 何が……ってあぁ。
昴くんが潰せるわけないじゃん」
「おまえが殺れるんなら俺も殺れるは
ずだろ?」
桃花は呆れたように肩を竦めた。ク
ルーンの頭を潰しながら説明する。
「人間と魔力持ちは身体能力の最低値、
平均値、最高値が全然違うんですよ」
「……つまり?」
すぐには理解出来ず、詳しい説明を
求める。
桃花は残飯処理を続けながら説明を
続けようとした。
「つまり───」
口を開いた、それと同時に西南の方
角で衝撃音が上がった。
「!? 何だ!?」
衝撃音に続いて強い風が吹いた。土
や石ころなども一緒に飛んでくる。
「爆発……? ん? あれ、え!? 紫
乃ちゃんが飛んできてる!?」
驚愕の声を上げながらも桃花は、こ
ちらに向かって飛んでくる紫乃を受け
止めれるように動く。
「───ととっ。
大丈夫、紫乃ちゃん?」