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イチイ

第5章 第4章 歓迎会


「それもいいッスね。罰ゲームありだ
とやる気出る」
 
 談笑しながら6人は歩く。数十分後
ほどで紫乃の家へと着いた。
  
「おぉ……」
 
 辿り着いた紫乃の家を見上げて昴は
感嘆の声を洩らした。
 
 広い敷地のクローズ外構で、青い屋
根。
 
 柱の両脇には内寸横240cm、奥行
き60cmの細長い花壇に五月の花が咲
いていた。
 
 なかなかに大きな家の外観に、昴は
約築50年、低家賃のボロアパートな
自分の家を思い浮かべる。
 
「俺もこんな家に住みたいな……」
 
「比奈くんの家は、一軒家じゃないん
だ?」
 
「俺の家はボロアパートです……」
 
 学校に近く、家賃が安いという理由
で選んだアパート。
 
 だが、隙間風は吹くわ、壁が薄いわ
で利便性のない上に住人は昴以外にい
ない。
 
 ある意味一軒家のようなものだが、
ただ寂しいだけで嬉しくはない。
 
 同じ学生なのに、戦闘部隊というだ
けで住んでる家まで違うのか。
 
「アパートかぁ……。住人たくさんい
て楽しそうだねぇ」
 
「だなぁ。住人がいたら楽しかっただ
ろうな……」
 
「あっ……」
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