第5章 第4章 歓迎会
若干涙目になりながらリーシアは反
論する。
昴はもしかして仲間はずれが悲しか
っただけなんじゃないかと思った。
実際それは正解だ。
リーシアはあの場にいながら、自分
だけ非参加者になりつつあったのが不
満を通り越して悲しかったのだ。
ただ、もしかしたら後から誘ってく
れるかもしれない。いや、当然誘うだ
ろう。何せ自分は理事長なのだ。
そう考えて仕事を沙弥に押しつけて
サボっていたのだが、一向に誘われな
かった。
そのため、リーシアは本来の参加者
でもないのにこの場にいる。
「それより早く行こう! 紫乃くん案
内よろしく」
リーシアは紫乃の腕を取ると、無理
やり引っ張る。
「うん! 案内するよってリーシアが
僕より先に歩いたら意味ないよっ」
「それな」
きゃっきゃとしながら並んで歩くリ
ーシアと紫乃の後ろを桃花と昴が並ん
でついて行く。
「なんか、子どもを見ている気分」
「それなぁ、歳も近そうだしな」
「実際、近いよ。歳の低い順からいう
と、零、理事長、紫乃ちゃん。
しかも、13、14、15って1個
ずつ上なんだよ」
何か凄いよねと笑う桃花に昴は首を
ひたすら捻るだけで何も答えない。