第5章 第4章 歓迎会
「裏切り者って出るんですか?」
「滅多には出ることはないだろうね。
戦闘部隊は仕事みたいなものだしさ」
「仕事?」
「うん。戦闘部隊は闘う度にお金を貰
っているんだよ」
ボランティアのようなものだと思っ
ていたので、昴は驚く。
たが、普通に考えれば、見ず知らず
の市民を守るために命をタダでかける
のもどうかと思う。
だから、お金を貰っていても別段可
笑しいことではないだろう。
「何円くらいですか? あ、俺も貰えま
す?」
「だいたい、50万くらいかな」
リーシアは片手をパーに片手をぜろ
のマークにする。
「えっ多いですね」
「妥当な金額だと思うよ? 戦闘部隊
は命をかけてるわけだし」
「ああ、確かに……」
「翼くんを除けば、戦闘部隊は本人の
資質もあるけど、お金目当てで所属し
たようなものだよ」
翼くんという知らない人物の名前が
出て疑問に思うが、それよりも戦闘部
隊全員がお金目当てで所属している。
その言葉にショックではないが衝撃
は受ける。
「こちらにも生活費がいりますしね」
「タダで命を、赤の他人のためにかけ
られないしねえ」