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イチイ

第4章 第3章 模擬戦闘体験


「もしさせちゃっても、死ぬ1歩手前
にするから安心してね」
 
「……え? それって……うわっ!」
 
 そこで言葉は途切れる。紫乃が昴の
頭目掛けて回し蹴りをかましてきたか
らだ。
 
 昴は間一髪でそれを右腕で塞いだ。
ビリっと指先が痺れる。
 
 紫乃は一旦昴から離れると、大きく
飛んだ。昴がそれを眼で追う。
 
 紫乃は空中で回転して、昴の脳点目
掛けた踵落としを、くらわせようとす
る。
 
 昴はそれをまたスレスレで後ろに下
がることで避ける。
 
 紫乃の踵が額をチッと擦る。
 
「連続で頭狙うとか殺す気か!? 当
たったら絶対死ぬだろ!」
 
「僕の蹴りならたぶん、死なないって。
安心して蹴られてよ」
 
「言ってることが可笑しいぞぉうわっ
と!?」
 
 昴はまた紫乃の攻撃を間一髪で避け
続ける。
 
 観客たちはそれを見ながら驚嘆の声
を上げていた。
 
「なかなかの反射神経だね。手加減し
てるとはいえ紫乃くんの攻撃かわせる
なんて」
 
「全部スレスレでかわしてますけど、
すごいですね。怪我も擦り傷くらいで
すし」
 
「これで白髪ちゃんが参戦したらたぶ
ん無理だろうね。スバルくんぎりぎり
だし」
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