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イチイ

第4章 第3章 模擬戦闘体験


 桃花と昴は足を踏み入れる。
 
 その途端に後ろの穴がシュンっと閉
じ、目の前が明るくなった。
 
「おぉ……!」
 
 昴は目を見開いて、歓喜の声を上げ
る。
 
 訓練場では現在進行形で模擬戦闘が
行われていた。
 
 天井に設置された複数の銃器から弾
丸が紫乃に向かって放たれる。
 
 紫乃はそれを全て避けたり、銃弾を
打ち返したりして、回避した。
 
 紫乃はすぐに身体を右に捻って、零
の蹴りを銃器で受け止めた。
 
 バキッという音がしたが、辛うじて
銃器は壊れていない。
 
 零は、銃器を蹴った足はそのままに
して、もう片方の足を軸に回転した。
 
 キュルッと足が床を擦る音がして、
零は回転の途中で創り出した日本刀を
紫乃の顔目掛けて振りかぶった。
 
 紫乃はそれをスレスレで避けるが、
零に足払いをされて、バランスを崩し
た。
 
 すぐさま顔を上げると、鼻先に刀の
刃があった。
 
「……降参」
 
 紫乃は銃器から手を離して、そう呟
く。零の手から日本刀が消えた。
 
 零は紫乃に手を差し伸べる。紫乃は
零の手に掴まって、立ち上がった。
 
「あ~あ、また負けちゃった。
 
 零は強いねぇ、悔しいなぁ」
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