第4章 第3章 模擬戦闘体験
「それもあるのかもしれないわね。
さ、理事長。休憩はここまでにして
仕事を再開してちょうだい」
「してるじゃないか」
「仕事終わるまでひと言も喋るなとい
ってるのよ。
あたしも手伝うから」
リーシアはにへらと笑うと沙弥に書
類の山を1部渡した。かなり多い。
「別室でやってるわ」
そう言い、沙弥は別室に行く。
1度欠伸をしてから、リーシアも仕
事を再開した。
肩を揺すられて昴は目を覚ました。
寝ぼけ眼を擦りながら前を見ると、
桃花が立っている。
「おはようございます」
「あ、おはよう? え、何か用か?」
変な体勢で寝ていたせいで少し痛む
身体を解しながら昴は時計を見上げる。
5時過ぎを指す針を見て、昴は自分
が昼休みからずっと寝ていたことに気
づく。
「理事長から言われましたでしょ?
放課後模擬戦闘しますよって」
「……? そんなこといわれた覚えな
いんだが……?」
顎に手をやり、昴は必死に思い出そ
うとする。
「え、そんなはずは……。朝比奈さん
戦闘部隊に入るんですよね?」