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イチイ

第4章 第3章 模擬戦闘体験


「サボりの常習犯だものね。ブラック
リスト入りしてたわよね?」
 
 沙弥はリーシアに手を向ける。
 
 リーシアは引き出しを開けて、黒い
ノートを渡した。
 
 分厚く、表に『要注意生徒』と達筆
で書かれたノートを沙弥はパラパラと
捲る。
 
 遅刻、サボりが多いなど軽い人もい
れば、暴力、煙草、喫煙といった人も
いる。
 
 数は男子がほとんどだった。普通科
と魔法科の数はやや魔法科が上回って
いる。
 
「あったわ。朝比奈昴……。入学時か
ら欠席や遅刻が多いのね。
 
 珍しく授業に出てもずっと寝てるみ
たい」
 
「ふぅん、もしかしたら彼は夜眠れな
い体質なのかもね」
 
 リーシアは興味無さそうな口調で書
類にペンをはしらせる。
 
「ただ、夜中に遊んでるだけかもしれ
ないわよ。女遊びとか」
 
「それはないよ」
 
 即座に否定したリーシアに沙弥はピ
クリと眉を動かした。
 
「どうして?」
 
「だって彼、いかにも童貞ぽいじゃな
い? 寧ろ、童貞臭がぷんぷんする」
 
「確かに、非童貞を装った童貞に見え
るわね」

「でしょ、だから女あそびはないよ。
せいぜい暴走族ごっこかな?」
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