第2章 第1章 戦闘員出動
「あーと、本題に戻ろうか……?」
「……お願いします……」
まだショックを受けながら昴はリー
シアに顔を向け直す。
「とりあえず、簡潔に言うね。
キスした理由は確認のため。他の方
法より、口付けのほうが手っ取り早い
からね。
それで、さっきので確定した。君は
媒体だ」
「媒体……?」
聞き覚えのない単語に昴は首を傾げ
る。
「僕、授業で聞いたことあるよ。
魔力を持たないのに、魔力持ちに力
を与えれたり、魔力を認知できる貴重
な人間だって……」
紫乃の言葉にリーシアは頷く。
「そう。魔力持ちたちに力を与える人
間、それが媒体。
昔からそう呼ばれてるよ」
「力を与えるって……魔力?」
「紫乃くんがさっきいってたでしょ、
媒体は魔力を持たないって。
……与えるのは、命だよ」
リーシアの言葉に昴は絶句する。
「で、でもさっき……、確認のために
キスしたって言っただろ?
その確認のときに俺の命を奪ってた
んなら俺は死んでるはずだろ?
だから、俺は媒体とかじゃない」