第6章 第5章 初戦闘体験
「さっき、話に出てきた不穏分子」
「はあ?」
桃花は間の抜けた声を出すと、リー
シアをじとりを睨めつけた。
「こいつらのこと知ってるんですか?」
「ずっと前から知ってるよ?」
「だったら、私たちに教えておいてく
ださい!」
「教える必要性がなかった気がして」
「ありますよ! 教えるんです、こう
いうことは!」
桃花は額を抑えて、肩を落とす。
「で? こいつらは何なんですか」
「ん、こっちの男がレティクル・ユー
クリアット・シルヴォ二ー。
こっちの女の子が、月闇あい。
クルーンの操り師のひとりかな」
操り師……?
と、知らない単語に首を傾げる昴に
桃花が操り師とはクルーンの調達者、
指揮者のことだと説明する。
「調達者?」
「私も詳しくは知りませんがクルーン
の材料になるものがあるそうなんです」
「へぇ……」
材料とは一体何だろうと思いつつ、
昴は視線をリーシアに戻す。
「それで、このふたりの他にも何人か
操り師がいるんだ」
「何人くらいですか?」