第2章 第1章 戦闘員出動
タイミングがよかったらしく、ちょ
うどクルーンたちが何もない空間から
現れはじめていた。
真っ先に零が動いていちばん近くの
クルーンの首を通常より大きな鉈で斬
る。
1体を斬ったと同時に零は踊るよう
に回転し、2体の胴体を斬った。
斬られたクルーンの胴体の裂け目か
ら内蔵組織がズルりと溢れ出て、血溜
まりをつくる。
僅か2秒ほどで3体のクルーンを殺
した零のすぐ横を紫乃の撃った魔力弾
が通過した。
紫乃は1秒に1回というテンポで魔
力弾を撃ち、クルーンたちを撃ち殺し
ていく。
耳のすぐ横、顔の横で魔力弾が通り
過ぎても零は黙々とクルーンを殺して
いった。
紫乃も特に零を気にすることなく、
撃ちまくっている。
桃花と夕のほうは、住民にも気を遣
いながら、まだ微かに息のあるクルー
ンたちの頭を踏み潰していく。
ぐちゃっ、ぷちゅっだのと、脳細胞
が潰される音と感触を靴越しに感じて
桃花は顔を歪ませる。
「うぇ、毎回のことだけどきもちわる
いよぉ……。靴汚れるっ! 何でこい
つらこんなにリアルな造りしてるの」
泣きそうな声で桃花文句を言う。
夕がクルーンの頭を踏み潰しながら
苦笑いした。
「こっちは紫乃たちに比べたらまだマ
シだろ。あっちはモロに血浴びるし、
下手すると内蔵とか脳みそが顔面にふ
りかかるから」