New【YouTuber】アバンティーズ内レンアイ禁止!
第2章 恋心
そらが、隣のクラスの女子とキスしていた。
体制からして、そらからじゃない。
でも、その頃の俺らは小6とはいえ、まだまだ子供で、その状況を理解することができなかった。
ツリメのほうをふいに見ると、ツリメはまだ状況が理解できていない。
そんな様子だった。
その直後、ツリメは教室から逃げるように階段を駆け下りていった。
俺も、こんな友達がキスしてる光景なんて、見慣れないというかありえないから、呆然としてた。
でも、ツリメはそんな理由でああやって黙り込んでたんじゃない。
それくらいなら、俺にもわかった。
「待ってツリメ! ツリメ!」
俺は、ツリメの腕をつかんだ。
ツリメが俺のほうを見る。
泣いていた。
いくら蹴られても叩かれても、絶対に涙を見せようとしなかったツリメ。
長い間の付き合いだった俺でも、見たことがないくらい大粒の涙。
「ツリメ...ねぇ、大丈夫..?」
大丈夫なわけないのに、俺はその言葉しかツリメにかけてやれなかった。
でもそのとき、俺は気づいてしまった。
ツリメは、そらのことが好きなんだって。