New【YouTuber】アバンティーズ内レンアイ禁止!
第2章 恋心
「えいちゃん。」
そらがふと、俺のことをそう呼んだ。
「えいちゃん?」
「うん。『エイジくん』よりも『えいちゃん』のほうがなんか呼びやすくない?」
そらはそう言って、その日から俺のことを「えいちゃん」と呼んでいる。
ツリメもそらが呼び始めてから、「えいちゃん、えいちゃん」呼んでくれて。
初めてつけられたあだ名に、少し違和感も抱きながら、俺はずっとはにかんだ笑顔を見せていた。
「僕にもあだ名つけて! えいちゃんみたいに!」
えいちゃんという呼び名が、クラスのみんなも俺も定着してきた、そんなある日ツリメがそらに言った。
「実は~もう決めてあるんだ。」
そらは自慢げに言った。
「えっ! ホントに? 教えて!!」
「ツリメ!」
「つりめ...ってこの?」
と、ツリメは自分の目じりを指で上げて、聞いた。
そらはうなずく。
ツリメはよく理解していなかったけれど、嬉しそうに笑った。
そして時は流れ、小学6年生の夏。
俺にとってもツリメにとっても、この先の未来を変える大事件(?)が起きた。