New【YouTuber】アバンティーズ内レンアイ禁止!
第2章 恋心
10年前___
「ねぇえいちゃん。」
「なに? ツリメ。」
小学生の頃から、俺のあだ名は「えいちゃん」で、ツリメのあだ名も「ツリメ」だった。
どっちも、そらがつけてくれたあだ名だ。
「そらのとこ、行こ~?」
「うん、良いよ!」
そらと親しくなり始めたのは、小学2年生のとき。
クラスが同じだった。
でもそらは、常にクラスの中心にいて、俺とツリメは別の3,4人の小さなグループの中から、そらを遠くで見ている。
そんな、そらの目にもつかないような存在だった。
でもある日、席替えでたまたまそらと班が同じになったツリメが、そらとよく話すようになった。
「ねぇねぇエイジくん。そらくんね、すっごい面白いんだよ~!」
「へぇ~、そうなの?」
「うん!! だから、エイジくんも、一緒にそらくんのところ行こうよ!」
ツリメがそう誘ってきて、そらのところに俺を連れて行った。
今思うと、そんなふうにツリメが俺を、そらのもとへ連れて行ってくれなかったら、今この時はなかったのかもしれない。
「そらくん! 僕の友達のエイジくん! 同じクラスにいるんだけど...。」
「知ってるよ! 僕もエイジくんとおしゃべりしたかったんだぁ。」
そらはそう言って、初めて話す俺にも優しく、そして気軽に話しかけてくれた。
俺はそれがうれしくて、そこからそらとは仲良くなった。