第3章 ルール

エイジside

普通にいつも通り、動画の編集をしている時だった。


浴室のほうから、大きな音がした。

何かが落ちたような音とか、とにかくいろんな音。


そらと、あとツリメもなんかお風呂場に行ってた気がした。

だから、俺は慌ててなにかあったのかとお風呂場まで走っていった。



でも、俺がそこで見たのは、そらとツリメがキスしてるところだった。

おまけにツリメと目が合ってしまい......。


ちゃんと唇が触れてるところは見てないけど、絶対キスしてた。

カメラもまわしてないのに、こんなことしてるの初めて見て、地味に動揺してる。



しかも、そらとツリメ。

昔の自分の、ツリメに対する感情が湧き上がってきて、今にも爆発しそうだった。


昔は、ツリメが好きな人＿＿そらと女子がキスしてるの見て傷ついてた。

けど、それが今俺になってる。



俺の好きな人が、目の前で別の人とキスしてるんだ。

恋心なんて忘れた、なんてのは自分の心がついた嘘だったってことを、今初めて知った。


俺は今でも、ツリメのことが好きだったんだ＿＿＿＿。