• テキストサイズ

あの日の君に 《気象系BL》

第6章 葛藤


楽屋に向かう途中で相葉ちゃんに会い、ふたりで楽屋に入ると、ニノの膝の上で眠る翔くんがいた。

その寝顔を見て心配になる。

寝ているのに、思い詰めたような表情…

今、目の前で眠る翔くんは、傷ついた天使が痛みに堪えてるかのようだ。

相葉ちゃんや松潤が心配して声を掛けても、自分を責めるような事ばかり言う。

なんで?翔くんは今ニノと幸せに過ごしてるんじゃないの?

ニノの様子を見ても、ふたりが揉めてるようには見えないし…

それどころか、ニノも翔くんを心配そうに見つめてる。

そう思いながらふたりを見ていたら、不意にニノと目が合った。

目が合うと哀しそうに俺に微笑むニノ…

なんなんだ?ニノは翔くんに何があったのか、わかっているのか?

わかっててそんな哀しそうな目で俺を見てる?

「今日のメイクは相葉さんが最初ですね…
潤くん、そっちは翔さんが先の予定でしたけど
もう少し休ませてあげたいので、潤くん先にして貰ってもいいですか?」

「あぁ、全然構わないよ」

「え?俺大丈夫だよ、行けるから」

慌てて立ち上がろうとする翔くんの肩に、松潤が手を置きソファに座らせた。

「翔くん…翔くんはさ、もっと俺たちの事頼っていいと思うよ?
相葉くんも言ったけどさ、甘えられるときは甘えてよ。
俺たち、ずーっと翔くんとリーダーに甘えて来てるんだからさ…
だから甘えることを迷惑とか思わないで?俺たちだって成長してるんだよ?
そこそこ役に立てるんだから」

松潤が翔くんに微笑み掛けると、翔くんは泣きそうな顔をして微笑んだ。

「うん…ありがと…
じゃあ、お言葉に甘えさせて貰うね?」

「うん。行こうか?相葉くん」

松潤が相葉ちゃんの方を振り返ると、相葉ちゃんはニコッと笑う

「はーい、じゃあ行ってくるねぇ」

元気な声をあげて楽屋から出ていった。
/ 147ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp